Summary
Wilderness First Aidは、助けが自分以外にいない、救急車も呼べない、そんな野外環境や災害時の非常事態に、目の前の傷病者の命に係る傷病を的確に評価し、最善の処置は何なのかを判断できるようになる、野外・災害救急法(ウィルダネスファーストエイド)の基礎を学ぶ、2日間の総合医療トレーニングコースです。
都市環境に適応されたCPR(心肺蘇生)に重点を置くプログラムと、WFAはかなり異なります。野外・災害救急法はアウトドア愛好家や山・川・海で仕事をするプロフェショナル、災害時の救命処置を必要とする全ての人のために作られた、救急トレーニングです。WFAではほとんどの講習を野外での実技を中心に進めることで、傷病処置の基礎を頭だけの理解ではなく、手に「技術」として残る救急法を教えます。
WFAを受講してできるようになる事
– 生命維持にとって重要な体の機能のチェックと的確な身体検査の手順を学ぶことで、傷病者の命に係る、大きな傷や病気をより早くまた的確に見つけだせるようになります。
– どの程度傷病は重症なのかを評価・判断できるようになることで、最も必要な順に処置が施せるようになります
– 厳しい環境や持続的なアクティビティーによって引き起こされる身体的な問題を予防できるようになります。
– 新しいCPR(心肺蘇生)/AEDや基本的な一次救命処置を習うと同時に、野外で出来る、四肢の副木固定、傷の処置、脊椎の保護と固定や、体温調整を習う事で、傷病者にとって最善の救命処置に焦点を置いて行動できるようになります。
– 傷病者は緊急搬送が必要か、それともその場で処置するのが最善か、もしくは体を動かせないので新たな助け(救急車・ヘリドクターなどの二時救命)を呼びに行く事が必要かを、置かれた環境を視野に入れて判断出来るようになります。
WFAで習うウィルダネスファーストエイド・プロトコール
– アナフィラキシー(激しいアレルギー反応)傷病者のためのエピネフリンと抗ヒスタミン剤の使用
– 傷や火傷、特に刺し傷や体の部分切断の処置
Course & Class Format : コース & 授業
講習期間: 2日間
このコースは、合計18時間の講習です。1日目2日目共に実技を中心とした講義・技術ステーション練習につぎこまれ、救命救急シナリオ練習も講習内容ごとに並行して行います。受講生の人数によっては、授業の始まりと終わりの時間に伸びがでてくるかもしれません。最終日には筆記の最終試験があります。
Couse Tuition: コース受講料
¥26000 ~
コース受講料金は開催地の施設費や場所によって多少ことなります、詳細はスケジュールページへどうぞ
Textbooks : 教科書
WMAで出版しているWFA Foldout Field Guideをコースの基本的なテキストとして講習を勧めます。 SOAP Note(傷病者の傷病レポート) も同時に使っていきます。今回日本語に訳されているのはWilderness and Rescue Medicineテキストの内のWFA授業でカバーしている講習内容になります。
Certifications : 資格
WFAで取れる資格は2つあり、それぞれ3年間有効です。
– Wilderness First Aid 修了証明書(書面 + カード)
– Adult CPR/AED 修了証明書(カード)
資格取得には基本的に100%の出席とシナリオ練習やシミュレーションでのパフォーマンス、最終テストでの基準以上のスコアが必要になります。コースを完了し受かった受講者はWMAよりWFA修了資格とAdult CPR/AED修了資格を受領します。
Students : 対象受講生
アウトドア愛好家、災害時に基本的な救命救急技術を必要とする方、学校教職員、町から離れた場所で仕事をする林業・研究員の方、被災地ボランティア活動に参加する方
Prerequisites : 参加資格
受講生は16歳以上であること、また18歳未満の方は親か保護者の書面によるコース受講同意が必要になります。
Syllabus : コーススケジュール
1日目: 8時間
野外・災害救急法の概念; 傷病者の評価システム; 循環器・呼吸器・神経系システムの理解とその傷病処置; 成人のCPR; 骨折; 安定した外傷処置; 四肢の副木固定; 傷病の評価シナリオ練習
2日目: 8時間
異なる環境下での低・高温度障害; 水難事故; 雷事故;傷と火傷の処置; アレルギーとアナフィラキシー傷病者の理解とその傷病処置; 環境に合わせた傷病者の体位の整復; 野外での病気の理解と処置; 傷病の評価シナリオ練習;最終テスト